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2020.05.31更新

緊急事態宣言も開けて、徐々にではありますが少し日常が戻って来つつあるのでしょうか?
あまり気を抜き過ぎないよう注意して新しい生活をしたいですね。
当院では、引き続き感染対策に十分配慮しながら診療を続けています。

 

そんな中で、気になるニュースも。
次亜塩素酸水を噴霧で使っている施設があるようなのですが、次亜塩素酸水では空間除菌はできないことが、はっきりしてきているようです。

吸入すると有害でもあるようですので気をつけたいところですね

次亜塩素酸水ニュース

 

昔はニュースが本当なのかどうかなど、図書館へ行って論文を検索するなどという手間が大変だったのですが、最近は、最新の論文などもオンラインで簡単に読める時代です。それだけに膨大な情報の中から信じられる情報を選択する目が必要なのだと思っています。

経産省ポスター1経産省ポスター2

https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-1.pdf

 

なかでも、誰からどんな根拠があっての情報かは重要な点かと考えています。私たちも、これからもできるだけ正しい知識、情報のアップデートを心がけて患者さんのお役に立てることを目標にしています。

 

経済産業省「次亜塩素酸水」等の販売実態について(ファクトシート) 令和2年5月29日https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-2.pdf

経済産業省「次亜塩素酸水」の空間噴霧について(ファクトシート) 令和2年5月29日現在https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-3.pdf

 

当院でも、オンライン診療を始めるにあたり、公式LINE開始しました。公式LINEではオンライン診療だけでなく、ワクチンの情報などもお届けしようかと思ってますので、是非友だちになって下さい。

https://lin.ee/1GoQ9r85k

公式のqr

 

 

2020.05.19更新

新型コロナウイルスが本当に収束に向かっていることが確かであることを願っています。

 

前回のブログでPayPayをPAYPAYと書いたことスタッフに指摘され、みごとに「慣れてない感」でてしまいました。

 

新しい物を取り入れると言うのは楽しみではありますが、どこかで抵抗感があったりするのかも知れないと思ったりしています。要は「慣れ」なんでしょうけど。

 

新しいものといえば、新しくコロナの抗原検査が承認されたということで、その内容を期待感をもちながらどんなものか見てみました。

 

エスプライン

 

 

抗原検査というのは、ウイルスそのものがいるかどうかを検査するものです。PCR検査と同じようにウイルスがそこにいるかを検査する物ですが、もっと簡易的なもので、インフルエンザの迅速検査と同じやり方です。
例年インフルエンザ流行の時期になると、鼻に綿棒を入れて痛い思いをしながら検体をとってしばらく待つと陽性か陰性かの結果がでる、あの検査です。

インフルエンザの検査では、熱がでてからしばらくしないと検出できないよとか、たとえ陰性にでても可能性は残っているよとか言われたことがある人は多いのではないでしょうか?
また、陽性にでた場合は、まずインフルエンザですと言われたはずです。

今度の、コロナウイルスの抗体検査のキットについてはどうでしょうか?

 

今回のキットはデータとしては、
1,国内臨床検体で、感度37%、特異度97.8%
2.行政検査検体で、感度66.7%、特異度100%

と感度は低いものです。

つまり陽性にでればコロナだろうと診断できますが、陰性になっても違うということは出来ないと言うことです。

 

インフルエンザの迅速検査はキットなどにより違いますが感度は80%くらいは最低はあることを考えると感度はかなり低いといえそうです。

 

PCRとの比較

 

しかも、検査するタイミングが違うとさらに事情が異なります。インフルエンザと違って今回のコロナウイルスは感染してから発症するまでの潜伏期が長く、ウイルス量が少ないとさらに検出できません。

そんなことで、今回のキットはかなり典型的な症状がでているような方に、PCR検査をせずに診断できるという意味では画期的かと思います。

 

しかし症状がはっきりしないような場合はとか軽症だったりする場合、この検査ではコロナに罹っているか、罹っていないかの判断出来ないようです。


まだまだ、問題は山積みですが、がんばりましょう。

2020.05.19更新

新型コロナウイルスが本当に収束に向かっていることが確かであることを願っています。

 

前回のブログでPayPayをPAYPAYと書いたことスタッフに指摘され、みごとに「慣れてない感」でてしまいました。

 

新しい物を取り入れると言うのは楽しみではありますが、どこかで抵抗感があったりするのかも知れないと思ったりしています。要は「慣れ」なんでしょうけど。

 

新しいものといえば、新しくコロナの抗原検査が承認されたということで、その内容を期待感をもちながらどんなものか見てみました。

 

エスプライン

 

 

抗原検査というのは、ウイルスそのものがいるかどうかを検査するものです。PCR検査と同じようにウイルスがそこにいるかを検査する物ですが、もっと簡易的なもので、インフルエンザの迅速検査と同じやり方です。
例年インフルエンザ流行の時期になると、鼻に綿棒を入れて痛い思いをしながら検体をとってしばらく待つと陽性か陰性かの結果がでる、あの検査です。

インフルエンザの検査では、熱がでてからしばらくしないと検出できないよとか、たとえ陰性にでても可能性は残っているよとか言われたことがある人は多いのではないでしょうか?
また、陽性にでた場合は、まずインフルエンザですと言われたはずです。

今度の、コロナウイルスの抗体検査のキットについてはどうでしょうか?

 

今回のキットはデータとしては、
1,国内臨床検体で、感度37%、特異度97.8%
2.行政検査検体で、感度66.7%、特異度100%

と感度は低いものです。

つまり陽性にでればコロナだろうと診断できますが、陰性になっても違うということは出来ないと言うことです。

 

インフルエンザの迅速検査はキットなどにより違いますが感度は80%くらいは最低はあることを考えると感度はかなり低いといえそうです。

 

PCRとの比較

 

しかも、検査するタイミングが違うとさらに事情が異なります。インフルエンザと違って今回のコロナウイルスは感染してから発症するまでの潜伏期が長く、ウイルス量が少ないとさらに検出できません。

そんなことで、今回のキットはかなり典型的な症状がでているような方に、PCR検査をせずに診断できるという意味では画期的かと思います。

 

しかし症状がはっきりしないような場合はとか軽症だったりする場合、この検査ではコロナに罹っているか、罹っていないかの判断出来ないようです。


まだまだ、問題は山積みですが、がんばりましょう。

2020.05.12更新

新型コロナが収束に向かっていることを信じつつ自粛の日々です。


普段 保健所で行われている健診事業もストップしていて、3−4ヶ月健診も個別でクリニックでお受けしている状況です。
乳幼児健診は成長、発達でつまずきがないかチェックする大切な機会です。定期ワクチンとともに、なるべく遅れないで受けたいところです。


そんな中、新しい生活スタイルを模索しなければいけないのだと思い、これまで使っていなかったZOOMというソフトでオンラインで情報交換もしています。

ズーム

 

いざ、ZOOMを使ってみて、いくつか気がついたこともありました。それは、遠距離の方ともつないでくれる便利さ、顔の表情の見えるコミュニケーションの良さ、画面共有で、ダイレクトに画像を見せたりできる点です。逆に、大人数になるとホストが活躍しないと発言がコントロール出来なくなることはデメリットかと思ったりしました。

何でも、実際に使用してみて初めて分かることがあることを実感しています。


当院でも、昨年からキャッシュレスでの支払いをしていただけるようになりました。お恥ずかしながら、私自身ここにきて「ようやく」PAYPAYとかの便利さを理解できるようになりました。


現在、使っていただきやすいオンライン診療を導入すべく準備を続けています。

現時点でも電話での処方も可能ですので、お問い合わせください。

2020.05.09更新

新型コロナの自粛期間が延長になってさらにストレスのたまる日々が続いていますが、最近北里大学と花王がアルパカを使ったコロナに対する抗体を発見したとのニュースが入ってきました。これで、うまくいけば診断は容易になるでしょうし、治療薬の開発にも大きな期待が出来ると思います。 
暗いニュースの中で一筋の光がみえた様な気がします。

 

私が慈恵医大を卒業する当時、免疫学の発見で日本人の利根川進先生がノーベル賞を受賞しました。それを見て感動したのをきっかけに免疫、そしてアレルギーの分野に進んだのですが、依然として免疫学の分野で日本が頑張っているのを大変にうれしく見ています。

 

kitazato

 

 

抗体というのはなんでしょうか?
これは、外界から人体の中に侵入してくる病原体をやっつける免疫の武器の一つです。

この原理を応用して、ワクチンを打つことで体が抗体をつくり、病気になるべくかからないようにしていますし、血液で抗体を測ることで病気に罹ったかどうか診断も出来るのです。

 

当院はアレルギー科でもありますので、アレルギーの診断としてはIgE抗体の測定をすることも多いです。この抗体は昔は寄生虫から身を守る役割をしていたようです。寄生虫のいなくなった衛生的な国ではアレルギーの病気が増えていることが知られています。

 

 

ただし、食物アレルギーの診断では、このIgEの多い、少ないだけでは食べられるかどうか分からないのです。実際の診断は「食べてみないと分からない」のです。それを病院でやる場合 食物負荷試験と言います。食物負荷試験はアナフィラキシー反応が起こる可能性もあるので、当院でも十分に注意しながら実施していますが、将来このようなリスクのない診断ができるといいと思っています。

 


さて、このIgE抗体の発見も石坂公成先生。そう日本人です。
コロナウイルスも日本の知恵が世界に貢献できるといいですね。

 

 

2020.05.02更新

新型コロナウイルスの流行は、寒い時期に始まり今も続いています。本来は年間でも最高のシーズンの筈ですが、もう少し辛抱する必要がありそうです。

さて、最近のニュースで欧州で子どもの新型コロナウイルスが川崎病のような症状を起こすことが報道されています。

 

 

koronakawasaki

 

開業直前まで勤めていた慈恵医大葛飾医療センターで、年間50例近くの川崎病の患者さんをみていたことを思い出しました。

 

川崎病は全身の血管に炎症がおこる病気で、特に困るのが心臓の周りにある冠動脈という血管にも炎症がおきて冠動脈瘤ができてしまうことです。冠動脈と言うのは心臓が心臓自身に酸素、栄養を配るために心臓の表面に張り巡らされている血管で、これが詰まってしまうと心臓が動かなくなって心筋梗塞という状態になります。
今ではまれですが、昔はそんなお子さんもいました。

 

 

もちろん、最近ではガンマグロブリン治療をはじめとして治療の進歩で、そうした子は減っています。
2019 年の全国調査では急性期に冠動脈に変化がでるのが8.9%、後遺症として残るのは2.6%とされています*。

 

 

1. 5日以上続く熱
2. 目の結膜の充血
3. 唇の赤み、亀裂
4. 不定形発疹
5. 手足の指先が赤くなったり、腫れたり
6. 首のリンパ節の腫れ

 

 

この6つの症状のうち多くを満たすものを川崎病と診断します。


他に特徴的な所見はBCG接種した部分が赤くなることです。

BCGred

冠動脈瘤は熱が10日以上つづくと起こりやすくなりますので、早い診断、治療が必要なのです。

 

 

おかげさまで、慈恵医大葛飾医療センターで数多くの患者さんを経験させていただたので、特徴的な所見があればすぐに診断できます。でも、何の病気にもありますが非典型例もあります。いずれにせよ、高熱が長くつづいたときには注意すべき病気です。

 

 

以前に、知り合いのアメリカ人のお子さんが熱が下がらずメールで相談を受けたときのこと、その子は熱がつづいて手の指先の皮がむけたので、あちらのドクターに川崎病が疑われるといわれたというのです。手の指先の皮がむけるのは、熱がさがってから1−2週間してからなので、可能性はすくないことをお返事させていただきました。

そう、川崎病は東洋人に多い病気で、西洋人には少ない病気なのであちらのドクターは診たことがなかったのでしょう。

 

 

今度の新型コロナででた症状は果たして川崎病なのでしょうか? 興味のある所です。

参考
https://www.jichi.ac.jp/dph/wp-dph/wp-content/uploads/2019/09/1bb34be7b6c9f852c1df45cc2ac4152c-1.pdf

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