前回からだいぶ更新をサボってしまいました。RSウイルスが流行して忙しくなったので更新をしないのだろうと勘ぐられても仕方がありません。
最近、鼻水、咳、熱といった症状で来院しする患者さんは迅速検査をしてみると多くの場合でRSウイルス陽性とでます。
RSウイルスはもともと冬場に流行る風邪の原因ウイルスの一つで、その原因ランキングでいうと必ず3位までには入るほどありふれた風邪ウイルスです。
ありふれているので2才までに日本人のほぼ100%が一回は罹患する病気です。感染症にははしか(麻疹)の様に1回罹れば一生かからない免疫ができる病気もありますが、RSウイルスはその後も何回も罹ってしまいます。
つまり2才を過ぎると「初めて」ではなくなるので、症状は風邪そのものなのです。
しかし、小さいお子さんの場合30%程度が気管支炎、細気管支炎、肺炎といった状態になり、ときに入院も必要になることもあるのです。
特効薬はなく、ときに重症化するので、、予防に充分気をつけたい所です。
感染経路はコロナウイルスと同じように飛沫感染、接触感染です。
昨年流行しなかったのは、マスク、手洗いなどの感染対策がRSにも有効だったからなんだ、と思っていました。
でもなぜ、去年は流行らず、今年は大流行なのか? これは謎だと思っています。
現在、1シーズンに1回打つだけで予防ができる抗体薬が開発中のようですが、待ち遠しい感じですね。