デルタ株の勢いは止まってきているのでしょうか? それとも、検査数が足りていないので感染者数は見かけ上増えていないのでしょうか。
重症者数の伸びも止まっているようにも見えますが、東京都独自の重症者数の定義は、人工呼吸器につながられているかどうかなので、本当に増えていないのかは分かりません。
さて、小児のコロナ患者数が増えている中、さしあたって今すぐ出来ることをは、3つ。
1つめはワクチン
当院でもコロナのワクチンを行っていますが、配布されるワクチンはわずかな数で、電話予約はすぐに一杯になってしまいます。
大変に申し訳ありませんが、コロナワクチンナビ https://v-sys.mhlw.go.jp とかで、予約の開いている所を調べていただければと思います。
事情によっては、住民票がある地域以外でも打てる可能性もあります。
都内在住、在勤・在学の16〜39歳の方を対象に「東京都若者ワクチン接種センター」も開設されました。こちらは予約不要です。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/coronavaccine/wakamono_center.html
江東区の集団接種の余剰ワクチンが出た場合、当日LINEでお知らせがくるようです。
https://www.city.koto.lg.jp/291101/yojou_line.html
妊婦の方へのワクチンの情報もあります。
https://www.city.koto.lg.jp/291101/ninp.html
2つめは換気の見直し
新型コロナウイルスは、飛沫感染、接触感染で広がるというのは、既に昨年から皆さんご存じかと思います。
でも、意外に一般に浸透していないのは、多くの専門家が接触感染よりは飛沫感染の危険性が高い、とくに「マイクロ飛沫」は空気感染に近いので十分な注意が必要と考えるようになっていることです。
アクリル板は飛沫を防ぐかも知れませんが、かえって空気の流れを邪魔して換気がうまくいかなくなることも考えられます。
今流行っているデルタ株はよく知られるように従来株の1,5倍から2倍の感染性を持っていて、それは水痘なみとも言われています。水痘は空気感染する病気です。
水痘は電車の同じ車両に乗っているだけで、遠く離れていても感染してしまう病気です。
今回のデルタ株でも「どう考えても空気感染だろう」というような事例が増えているようです。
一定時間、同じ部屋で、マスクを外すことがリスクだと考える必要があります。アクリル板があっても換気が充分でない同じ部屋でランチはやめましょう。
CO2モニターで換気の状態の評価もお勧めです。
3つめはマスクの見直しです
いま、不織布マスク以外を使用している方がまだいるとしたらすぐに不織布マスクにしてください。
デルタ株は感染者からでるウイルス量は1000倍以上と言われていますので、これまでは充分とされていたマスクでも通用しない可能性があります。
先日、ユニクロのマスクをつけている保護者の方に、不織布マスクをお勧めしたところ、99%カットすると思っていたと言われました。
そこで、ユニクロのサイトをみたら
※1:マスクは感染を完全に防ぐものではありません
・(初期値)バクテリア飛沫捕集‥(BFE) 99%カット※2
・(初期値)花粉粒子捕集効率‥99%カット※3
試験機関:一般財団法人カケンテストセンター※2:ASTM F 2101 バクテリア飛沫捕集(ろ過)効率試験※3:花粉粒子捕集(ろ過)効率試験
と書いてありました。
ちなみに空気中に浮遊する粒子の大きさは花粉で20〜45μm、黄砂は0.5〜5μm、大腸菌は. 0.5〜3μm、インフルエンザウイルスは0.08〜0.12μm、コロナウイルスは0.1μmと言われています。
つまり、このマスクはコロナウイルスを防ぐとは言えないわけです。
私はユニクロは好きですし、昨年のマスク不足の時には大変ありがたかったとは思いますが、、、