まだまだ、寒い日がありますね。相変わらずクリニックは入り口全開、外窓を開けて運用中です。もちろん、換気のためですが、それにしてもクリニックの通路は風の通り道になってとくに冷えます。
でも、コロナ対策、とくにマイクロ飛沫防止のためには引き続きCO2(二酸化炭素)モニターを参考に換気をせざるを得ません。
さて、コロナワクチン接種担当に河野太郎大臣がなったというニュースが入ってきました。これはいいニュースかも知れません。
コロナウイルスのワクチンは収束にむけ大きな役割があるのは間違いありません。でも国民全体を対象にして、集団免疫をつけるために必要な6−7割の方に接種するのはかなりの困難が予想されます。
小児科はというと、ワクチンの対象は今のところ16才以上となっていますので、しばらくは関係ないのかも知れませんが。
コロナのワクチンですが、ご存じの通り異例なスピードで開発されたものであり、人類初のDNA,RNAを直接打つものなので、効果もさることながら副反応が心配になってしまうのは当然かと思います。でも、効果は発症予防および重症化予防ともにかなり期待のもてるもののようです。
https://www.afpbb.com/articles/-/3324470?pid=22946887
ワクチンというのは、病原体が人体に入ったと免疫システムに勘違いさせておくことで、その病原体に対する免疫の防衛力をあらかじめ高めておく戦略です。いざ、本物の病原体が入ったときにそれを封じ込めることが出来るわけです。
今回、コロナウイルスに対するワクチンはコロナウイルスの一部であるスパイク蛋白で免疫システムに勘違いを起こさせるものです。
これまでのワクチンとの違いは、その蛋白そのものを注射するのではなく、その蛋白の設計図であるDNAやRNAといった核酸をワクチンとして注射して、人間の細胞にスパイク蛋白を作らせるという点です。
ファイザーのワクチンはRNAです。この治験のときの成績をみると実に90%以上効果があるというので、インフルエンザワクチンに比較するとすごい効果が高い様に思えます。
副作用もアナフィラキシーがやや多い程度で、これまでの他の感染症に対するワクチンより際だって多い様子ではないです。
もちろん、論文ででている臨床治験は4万例程度なので、結論は出せないものの、効果が高く副反応は少なそうですので、医療従事者として順番が回ってきたら接種していただこうと考えています。